「一生モノ」を買う時の決まり文句
「よし、清水の舞台から飛び降りたつもりで買っちゃえ!」 私たちがこの言葉を使うのは、大抵、予算を大幅に超える高価な買い物を前にして、自分を奮い立たせる時ではないでしょうか。
思い切って大きな決断を下すことの例えとして定着していますが、実はこの言葉、江戸時代には単なる比喩ではなく、「本当に飛び降りた人たち」がいたことから生まれた言葉なのです。

生存率85%の「賭け」
京都の清水寺。あの高さ約13メートルの舞台から、江戸時代に実際に飛び降りた人は記録に残っているだけでも234人にのぼります。
驚くべきは、その生存率。
なんと約85%の人が助かったという記録があります。
彼らは自殺をしたかったわけではありません。
「観音様に命を預け、飛び降りて無事ならば願いが叶う」と信じて、病気平癒や家内安全といった「人生の大勝負」を神様に直談判するために飛んだのです。
私にとっての「清水の舞台」は、あのトレーニング器具だった
私自身の人生を振り返ってみると、あの「ブルーワーカー」を手に入れた時が、
まさに「清水の舞台から飛び降りる」ような心境だったのかもしれません。。
当時20歳頃の痩せた自分にとっては、金額の高さもさることながら、
「これを手に入れれば、自分は逞しく生まれ変われるんだ!」
という、切実なまでの意気込みと決意がありました。
「ブルーワーカー」の記事でも書きましたが、あの時、恥じらいながらも箱を抱えて帰った道筋は、理想の自分を信じた「祈り」の帰り道だったのかもしれません。

……まあ、結果としてその「祈り」が肉体に届くことはありませんでしたが(笑)、あの瞬間の震えるような決断の記憶だけは、今も鮮明に残っています。
まとめ:舞台から飛び降りた後の景色
かつて必死の思いで舞台から飛んだ人たちは、地面に降り立った後、どんな気持ちで空を見上げたのでしょうか。
たとえ願いが叶う途中であっても、それまでの迷いが吹き飛んだ、清々しい景色が見えていたはずです。
「デフォルト」の設定を変えて未知の世界へ踏み出す時、そこにあるのは恐怖ではなく、より良い未来を信じる「エネルギー」であってほしいもの。
還暦を過ぎ、今さら本物の舞台から飛び降りる体力はありませんが、心の中ではいつでも、新しい自分に出会うための「舞台」に立っていたい。
言葉のルーツを知ると、いつもの決まり文句も少しだけ、自分への「誓い」のように聞こえてきませんか?

