認証コードの壁と家族への不安
最近、私が使っている投資信託のサイトが、ログイン時に「段階認証」を求めるようになりました。
スマホにコードが届いて、それを入力してやっと入れるという仕組みです。セキュリティ的には安心ですが、ふと思ったんです。
「私が病気になったら?あるいは、もしものとき、家族はどうやってこれを確認するのか…?」
IDもパスワードも、2段階認証のコードも、すべてが「本人しかわからない」仕組み。これ、知らないままだと家族が困るのでは…?
そんな不安を感じている方に向けて、少しでも備えになる情報をまとめてみました。
投資信託の「本人認証」と、家族が直面する壁
証券会社やネット銀行では、セキュリティ強化の一環として、「2段階認証」「SMS認証」「顔認証」などが当たり前になってきました。
これは資産を守るうえで大切な仕組みですが、同時に“家族には触れられない”という壁にもなっています。
たとえば…
-
家族がログイン情報を知らない
-
スマホがロックされていてSMSも確認できない
-
どの証券会社を使っているかさえ不明
このような状態だと、相続手続きも滞ってしまう可能性があります。
家族が困らないための「事前準備」
備えは、本人が元気なうちにしておくことが大切です。
以下のような工夫で、家族への“橋渡し”をしておきましょう。
1. 契約先の一覧を残す
・証券会社名
・口座番号(の一部)やログインURL
・保有商品や投資信託の名前
→「手書きメモ」「パスワード管理アプリ」「エンディングノート」などにまとめておくと安心です。
2. パスワードはどう扱う?
・紙に書いて保管する(鍵付きの引き出しなど)
・共有の暗号方式を作っておく(例:「自分の誕生日+会社名」など)
※ただし、セキュリティとのバランスは必要です。
3. 連絡先や問い合わせ先もメモしておく
いざというときに家族が証券会社に連絡できるよう、カスタマーサポートの番号や、「相続手続きに関するページのURL」も残しておくのが◎。
それでも不安なときは
もし「家族に負担をかけたくない」「自分で準備するのは難しい」と感じるなら、以下のような手段も検討してみてください。
▸ 遺言書や公正証書の作成
資産を明記しておけば、証券会社側も手続きをスムーズに進めやすくなります。
▸ 信託の活用(ファミリートラストなど)
資産の管理・運用・相続を“仕組み化”する手段として、近年注目されています。
▸ 金融機関の「相続専用窓口」もチェック
大手証券会社では、家族のための専用相談窓口やパンフレットが用意されていることもあります。
おわりに:不安を「見える化」しておく
家族に資産を残すというのは、単にお金の話ではなく、「大切な人を困らせない」ための行動です。
すべて完璧に準備できなくても、
“何をどこで運用しているか”を少しでも見える化するだけで、不安はぐっと軽くなります。
ぜひ、この記事がその一歩になれば幸いです。