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「記」と「以上」って、どちらが丁寧?文書での使い分けをわかりやすく解説!

お役立ち

ビジネス文書やお知らせ、申請書などでよく見かける「記」や「以上」という言葉。

  • 「ご案内 記 日時:○月○日〜」

  • 「ご報告まで。以上」

どちらも文末で使われがちですが、「なんとなく雰囲気で使ってるけど、これって合ってるのかな?」と疑問に思ったことはありませんか?

実は、「記」と「以上」は見た目の印象は似ていても、意味も使い方もまったく違う言葉なんです。
そして、どちらを使うかによって、文章全体の印象や丁寧さにも違いが出てきます。

この記事では、

  • 「記」と「以上」の意味や役割

  • 実際の文書ではどう使い分ければいいのか

  • どちらを使うと丁寧・フォーマルに見えるのか

を、具体例を交えながらわかりやすく解説していきます。

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「記」とは?どんなときに使う言葉?

「記(き)」は、ビジネス文書や案内文などで、“これから本題に入ります”という合図として使われる言葉です。
読み方は「き」と読み、意味としては「記す(しるす)」の“記”。つまり、「以下に詳細を記します」という前置きの役割を果たします。

 「記」の役割は“情報の区切り”+“予告”

ビジネス文書では、前文であいさつや経緯などを述べたあと、
「記」と書くことで、「ここから先が重要な中身です」と相手に伝えます。

  • 前文:依頼やお知らせの趣旨

  • 「記」:日付、場所、内容、持ち物など、具体的な情報一覧

  • 結び:通常は「以上」で締める

この流れが、もっとも基本的な“記スタイル”です。

 実際の例文

たとえば、会議の開催案内ならこんな使い方になります:


株式会社〇〇
人事部 各位

お疲れさまです。下記の通り、定例会議を実施いたします。


日時:2025年6月10日(水)14:00~15:00
場所:本社3階 第2会議室
議題:今期採用計画について

以上


ここでの「記」は、「日時」「場所」「議題」という具体的で確認してほしい情報を、読みやすく整理するための導入です。
“前置きの文章”と“内容の箇条書き”を自然につなぐクッションのような存在ですね。

 「記」が使われる主な場面

  • 式典や会議の開催通知

  • 社内外へのお知らせ文・案内文

  • 社内報告で複数の情報を提示したいとき

  • 契約や確認書類など、正式な体裁が求められる文書

「記」を使うことで、文書の構造がはっきりし、読み手にとっても情報が見やすくなるというメリットがあります。

 注意点:「記」には“必ず”中身を伴わせる

「記」を使ったら、その下に何かしらの具体的内容を書くのがルールです。
逆に、何も記載がないのに「記」だけがあると、「あれ?本文どこ?」と読み手が混乱してしまいます。

「以上」とは?どんなときに使う言葉?

「以上」は、ビジネス文書やメールなどで、文章の締めくくりに使われる表現です。
意味としては、**「これで内容はすべて終了しました」「以上がご報告・ご連絡の内容です」**ということを伝えるものです。

 「以上」の役割は“文章の終わりを明確にする”

書類や連絡文では、情報がどこまでで終わったのかがわかりにくくなることがあります。
そのため「以上」を入れることで、「この文章はここで終わりますよ」と読み手に明確に伝えることができるのです。

 「以上」の具体的な使い方

例1:ビジネスメールでの使用

先日の会議に関する議事メモを共有いたします。
ご確認をお願いいたします。

以上、よろしくお願いいたします。

例2:社内報告書や業務連絡

今月の業績について、下記の通りご報告申し上げます。
売上:前年比105%
利益:前年比98%

以上

このように、「以上」は改まった文書であっても、日常的なメールであっても使える万能表現です。

 「以上」が使われる主な場面

  • ビジネスメールの締めくくり

  • 短めの報告書やメモ書き

  • 箇条書きがなくても、文章の終わりを明示したいとき

  • 「記」を使う形式の文書の締め言葉として(※「記〜以上」はセット)

 応用:敬語表現と組み合わせても使いやすい

  • 「以上、ご確認のほどよろしくお願いいたします」

  • 「以上、ご報告申し上げます」

  • 「以上、よろしくお願い申し上げます」

このように、他の文章と自然につながるため、文章全体がスマートに締まるという利点があります。

実際の文書での使い分け例

「記」と「以上」は、それぞれ異なる役割を持っていますが、実際の文書ではどう使い分ければよいのか?
ここでは、よくある文書のパターンを通して、使いどころを見ていきましょう。

 「記」を使うケース:本文と詳細を分けたいとき

構成イメージ:あいさつ文 → 記 → 内容 → 以上

これは案内状や通知文など、前文と具体情報をしっかり区切りたい文書に最適です。

例文:


関係者 各位

〇〇説明会を下記の通り開催いたします。ご多用の折恐縮ですが、ご出席いただきますようお願い申し上げます。


日時:2025年5月20日(火)14:00〜16:00
場所:〇〇ビル 3階会議室
内容:新制度に関する説明・質疑応答

以上


このように、「記」は本文のあとに、まとまった情報を提示する枠として機能します。
その内容を「以上」でしっかり締めることで、形式として整った文書になります。

 「以上」だけを使うケース:簡潔な連絡や報告など

特に前文と詳細に分ける必要がない、簡単な報告や社内メールなどでは、「以上」だけで十分です。

例文:


各位

下記の通り、来週のチーム会議を設定しました。

日時:2025年5月22日(木)10:00~11:00
場所:第2会議室(本館2F)

以上、ご確認をお願いいたします。


この場合、「記」を使うとやや仰々しくなりすぎるため、自然な文章の流れで“以上”だけを使うほうがスッキリとした印象になります。

 まとめ:どちらを使うかは「文の構成」と「内容の量」で決める

  • 詳細情報がある → 「記」+「以上」でしっかり整理

  • 簡潔な内容・箇条書きでない → 「以上」のみでOK

文書の目的や形式に合わせて、過不足のない使い方を選ぶのがポイントです。

どちらが丁寧?失礼にならない使い方のコツ

「記」と「以上」は、どちらも丁寧な表現として使われますが、
文書の目的や相手との関係によって、選ぶべき表現が変わることがあります。

ここでは「どちらを使えば丁寧に伝わるか?」という視点で見ていきましょう。

 「記」はややフォーマルで改まった印象

「記」は、文章の構造をきちんと整える表現です。
特に、企業や役所が出す案内文・通知文・公的な書類では、「記〜以上」の形で使うのが一般的。

  • 目上の相手や社外への正式な案内

  • 公文書や役所の通知

  • 就職活動・セミナーなどの正式文書

こうした場面では、「記」を使うことで、きちんとした・礼儀正しい印象を与えることができます。

 「以上」はややカジュアル、でもビジネスでは万能

「以上」は、汎用性が高く、日常のビジネスメールや社内文書でよく使われます
あいさつ文のあとでも、報告書の文末でも、使いやすく無難です。

  • 社内の連絡・報告

  • カジュアルな案内や共有事項

  • メールやチャットなどの文章でも使用可

言い方次第で敬語と組み合わせることもできるので、ビジネスにおいては非常に使いやすい表現です。

 丁寧に見せたいときの使い分けヒント

 

相手・文書の格 丁寧さの演出には?
社外・上司 「記」+「以上」で構成を整える
社内・同僚 「以上」のみでも問題なし(内容が簡潔なら)
案内や招待状 「記」を入れるとより正式な印象になる

つまり、「どちらが丁寧か?」という問いの答えは、**“TPOに応じて使い分けるのがもっとも丁寧”**ということになります。

まとめ:どちらを使うかは“文章の構成と目的”で選ぶ

「記」と「以上」は、どちらも文書でよく使われる表現ですが、意味や役割はまったく異なります。

  • 「記」:本文と具体的な内容を明確に区切るための合図
     → 改まった案内状や通知文などで、箇条書きの情報を示すときに使用。

  • 「以上」:文章の締めくくりとして使う言葉。
     → 社内外問わず、簡潔に文書を終えたいときに使える万能な表現。

また、「記」+「以上」という組み合わせで使うのがビジネス文書の基本形で、
どちらか一方だけを使うか、両方を使うかは、文書の内容と丁寧さの度合いに応じて選ぶのがベストです。

書類を「なんとなく」で書かず、適切な言葉選びを意識することで、相手に伝わる印象も格段に良くなります。
今回の使い分けを知っておけば、きっと今後の文書作成に役立つはずです。

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