「固唾を呑む」（かたずをのむ）について詳しく解説します。
「固唾」とは、緊張のあまり止まった呼吸の中で口内に溜まる唾液のことを指します。
すなわち、「固唾を呑む」とは、「不安や緊張で次の展開が気になる状態」を表現する言葉です。
では、いつ「固唾を呑む」という表現を使うべきでしょうか？
この記事では、「固唾を呑む」の適切な使用例を簡単な文でわかりやすく紹介します。どうぞご期待ください。
「固唾を呑む」の短文例文集
- いつも冷静な先生が初めて怒りを露わにした時、生徒たちは驚きのあまり固唾を呑んでその様子を見守っていた。
- 平穏に進んでいた会議中、突然始まった二人の口論に、同僚たちは緊張して固唾を呑んだ。
- 美術館で目の前に広がった本物の名画に、来場者はその美しさに圧倒され、思わず固唾を呑んだ。
- 初めて乗るジェットコースターの速さに心を奪われ、固唾を呑んだ。
- WBSS決勝戦で対決する二人の強者に注目が集まり、観客全員が固唾を呑んで戦いの行方を見守った。
- 連続する衝撃的なシーンに、ホラー映画の観客は恐怖で固唾を呑んだ。
- スコアレスで迎えたPK戦の緊張感は格別で、観客は一喜一憂しながら固唾を呑んで見守った。
- チリの鉱山事故で地下に閉じ込められた作業員の救出作業が始まると、世界中の人々が固唾を呑んでそのニュースに釘付けになった。
- アメリカ大統領選の行方をイランの市民が緊張しながら固唾を呑んで注目していた。
- 高速で動く手技に目を奪われ、観客は緊張の中で一挙手一投足を見逃さず固唾を呑んでいた。
- スポーツの歴史に残る壮絶な試合を映画化したことで、観客は再びその緊張感を味わいながら固唾を呑んで鑑賞した。
- 革新的なアクションと美学が融合した映画に、観客はその創造性と冒険心に固唾を呑んで期待を寄せた。
「固唾を呑む」の類義語とそのニュアンス
ここでは、「固唾を呑む」という表現の類義語について解説します。
「固唾を呑む」とは強い緊張感を表す表現で、文字通り「緊張して口の中の唾液を飲み込む」ことからきています。この感覚は、身体全体に緊張が伝わる状況を描写するのに最適です。
この表現の類義語として「手に汗握る」が挙げられます。これも緊張や興奮の高まりを感じる時に使われ、文字通り手のひらに汗を感じるほどの心理状態を表します。
また、「息が詰まる」や「息を詰める」といったフレーズも似た状況で使用され、呼吸が困難になるほどの緊迫した瞬間を表現します。
より日常的な表現としては、「ハラハラする」「ドキドキする」「心臓がバクバクする」といった言葉があり、これらも似た状況を表すのに役立ちますが、感情の表出の仕方が異なる点に注意が必要です。
まとめ
ここまで「固唾を呑む」を使用した様々な例文を紹介してきました。
「固唾を呑む」という表現は一般的に「吞む」という漢字を用いていますが、「飲む」という字も使用されることがあります。
通常、「飲む」は液体を指し、「吞む」は固体や具体的でないものを飲み込む際に使われます。例えば、「水を飲む」に対し、「ヘビが獲物を呑み込んだ」や「条件を吞む」などです。しかし、速く大量に液体を飲む場合は「吞む」を使用することもあり、固体の錠剤を指して「飲む」と表現することも一般的です。
このように、「飲む」と「吞む」の使い分けは微妙であり、ややこしい側面があります。特に「固唾を呑む」では、液体の唾液が関与しているものの、それを伴う緊張感や状況が重要な意味を持っているため、この表現には特に「吞む」が用いられるのです。
