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「かきたてる(掻き立てる)」の意味とは?使い方・短い例文・類語を解説

かきたてる(掻き立てる)の意味は?短い例文・類語との違いも解説 【二、知恵の棚】

「想像力をかきたてる」「不安をかきたてる」など、私たちはさまざまな場面で「かきたてる」という言葉を使います。

「かきたてる」とは、簡単にいうと、気持ちや感情などを刺激して、さらに強くすることです。

たとえば、

「この小説は想像力をかきたてる」

なら、「小説を読むことで、いろいろと想像したい気持ちが強くなる」という意味になります。

一方で、

「そのニュースは人々の不安をかきたてた」

のように、不安や恐怖などを強める場合にも使います。

つまり「かきたてる」は、良い気持ちにも悪い気持ちにも使える言葉なのです。

この記事では、「かきたてる(掻き立てる)」の意味や漢字表記、使い方を短い例文とともにわかりやすく紹介します。

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「かきたてる(掻き立てる)」の意味とは?

「かきたてる」は、漢字では「掻き立てる」と書きます。

いくつかの意味がありますが、現在よく使われるのは、人の感情・興味・欲求などを刺激して強くするという意味です。

たとえば、次のように使います。

  • 想像力をかきたてる
  • 好奇心をかきたてる
  • 興味をかきたてる
  • 意欲をかきたてる
  • 食欲をかきたてる
  • 不安をかきたてる
  • 恐怖をかきたてる
  • 嫉妬心をかきたてる

共通しているのは、心の中にあるものを刺激して、さらに勢いをつけるという感覚です。

「掻き立てる」が持つ本来の意味

「かきたてる」という言葉を理解するには、「掻く」と「立てる」に分けて考えるとイメージしやすくなります。

もともと「掻き立てる」には、物を掻いたり動かしたりすることで、勢いや状態を強める意味があります。

そこから、目に見えない感情についても「かきたてる」が使われるようになりました。

火や灯心などを掻いて勢いを強くする

昔の「掻き立てる」には、火や灯火などを掻いて、火の勢いを強くしたり、明るくしたりする使い方があります。

弱くなった火をいじることで、再び勢いを増していく。

このイメージは、現在の「感情をかきたてる」という意味にもつながります。

心の中にある小さな火に刺激を加えて、さらに大きくする――そんな感覚で考えると、「かきたてる」という言葉がわかりやすくなります。

弦などを勢いよくかき鳴らす

「掻き立てる」には、琴や三味線などの弦を勢いよくかき鳴らすという意味もあります。

現在の日常会話ではあまり耳にしない使い方ですが、「掻く」という動作を伴う本来の意味の一つです。

そこから「感情を強くする」という意味へ

現在よく使われる「想像力をかきたてる」「不安をかきたてる」などは、こうした物理的な動作から広がった表現と考えると理解しやすいでしょう。

たとえば、

「その謎が好奇心をかきたてた」

なら、もともとあった「知りたい」という気持ちに刺激が加わり、さらに強くなった様子を表しています。

「かきたてる」には、単に感情を生み出すだけでなく、気持ちに刺激を与えて勢いを増すようなニュアンスがあるのです。

「掻き立てる」「搔き立てる」「かきたてる」はどれが正しい?

「かきたてる」を検索すると、

  • 掻き立てる
  • 搔き立てる
  • かき立てる
  • かきたてる

など、いくつかの表記を目にすることがあります。

一般的な漢字表記は「掻き立てる」です。

「搔」と「掻」は字体の違いで、「搔」が旧字体、「掻」が新字体です。

現在の日本語では「掻」の字を目にすることが多いですが、「掻」は常用漢字には含まれていません。

そのため、一般向けの文章では「かき立てる」と一部をひらがなにしたり、「かきたてる」とすべてひらがなで書いたりすることもあります。

表記 ポイント
掻き立てる 意味がわかりやすい漢字表記
搔き立てる 字体の違いによって見られる表記
かき立てる 読みやすく、一般向けの文章でも使いやすい
かきたてる すべてひらがなにした表記

日常的な文章なら、無理に難しい「掻」を使わず、「かき立てる」と書いても意味は十分伝わります。

「かきたてる」を使った短い例文10選

「かきたてる」の使い方は、短い例文で見るとよくわかります。

  • この小説は想像力をかきたてる
  • その謎が好奇心をかきたてた
  • 彼の話が興味をかきたてた
  • その香りが食欲をかきたてる
  • 広告が購買意欲をかきたてる
  • 彼の活躍が闘志をかきたてた
  • その噂が不安をかきたてた
  • 暗闇が恐怖心をかきたてる
  • 自慢話が嫉妬心をかきたてた
  • 美しい写真が旅への意欲をかきたてる

このように、「かきたてる」の前には、想像力・好奇心・食欲・意欲・不安・恐怖・嫉妬など、人の心の動きを表す言葉がよく置かれます。

「かきたてる」とよく組み合わせる言葉

「かきたてる」は、どのような言葉と組み合わせるかによって、文章の印象が変わります。

よく使う組み合わせ 意味
想像力をかきたてる いろいろと想像したい気持ちを強める
好奇心をかきたてる もっと知りたいという気持ちを強める
興味をかきたてる 興味・関心を強くする
意欲をかきたてる やってみたいという気持ちを強くする
食欲をかきたてる 食べたい気持ちを強くする
購買意欲をかきたてる 商品を買いたい気持ちを強める
不安をかきたてる 不安な気持ちをさらに強くする
恐怖心をかきたてる 怖いという気持ちを強める
嫉妬心をかきたてる 嫉妬する気持ちを強くする

こうして並べると、「かきたてる」が前向きな気持ちだけに使われる言葉ではないことがよくわかります。

好奇心や意欲を強くすることもあれば、不安や恐怖を強くすることもあります。

では、「かきたてる」そのものに良い・悪いという意味があるのでしょうか。

また、似た言葉である「あおる」「そそる」「たきつける」とは何が違うのでしょうか。

後半では、このあたりを詳しく見ていきます。

# 「かきたてる」の類語との違い・使い分け

「かきたてる」は良い意味にも悪い意味にも使える

「かきたてる」という言葉そのものに、良い・悪いという決まった意味があるわけではありません。

何をかきたてるのかによって、文章の印象が変わります。

好奇心や意欲などをかきたてる

前向きな気持ちを強くするときには、次のように使います。

  • 子どもの好奇心をかきたてる図鑑だ。
  • 美しい風景が旅への意欲をかきたてる
  • 彼の活躍が選手たちの闘志をかきたてた
  • 物語の続きが読者の想像力をかきたてる

この場合は、もともと持っている好奇心や意欲などに刺激を与え、さらに強くするという前向きな意味になります。

不安や恐怖などをかきたてる

一方、マイナスの感情を強くするときにも「かきたてる」は使われます。

  • 根拠のない噂が人々の不安をかきたてた
  • 不気味な音楽が恐怖心をかきたてる
  • 友人の自慢話が彼の嫉妬心をかきたてた

こちらも基本的な働きは同じです。

心の中にある感情に刺激を加え、その勢いを強くする。

強くなるものが「好奇心」なら前向きに聞こえ、「不安」なら悪い方向に聞こえるということですね。

不安をかきたてられて、落ち着いていられない状態を表す言葉に「気が気でない」があります。

「不安をかきたてる」が不安な気持ちを強くすることなら、「気が気でない」は、その不安や心配で落ち着かなくなっている状態を表します。

「気が気でない」の意味と使い方――せっかちな私が学んだ、待ち時間の「心の逃がし方」 

「かきたてる」の類語・言い換え表現

「かきたてる」には、「刺激する」「そそる」「あおる」「たきつける」「呼び起こす」「奮い立たせる」など、似た表現があります。

ただし、それぞれニュアンスが違うため、いつでもそのまま置き換えられるわけではありません。

言葉 主な意味・ニュアンス
かきたてる 感情・興味・欲求などを刺激して強くする 好奇心をかきたてる
刺激する 外から働きかけて反応を起こす 好奇心を刺激する
そそる 自然に興味・欲求などを起こさせる 食欲をそそる
あおる 感情や勢いをさらに強める 不安をあおる
たきつける 人をそそのかして行動するよう仕向ける 仲間をたきつける
呼び起こす 眠っていた感情や記憶などを生じさせる 記憶を呼び起こす
奮い立たせる 勇気・気力・意欲などを盛んにする 自分を奮い立たせる

「かきたてる」と「そそる」の違い

「そそる」は、「かきたてる」とかなり近い場面で使われます。

たとえば、

  • 食欲をかきたてる香り
  • 食欲をそそる香り

は、どちらも自然です。

ただし、「そそる」は興味や欲求などを自然に起こさせるニュアンスが強く、「かきたてる」は刺激を加えて気持ちをより活発にするイメージがあります。

また、

「不安をかきたてる」

とは言いますが、通常、

「不安をそそる」

とはあまり言いません。

「そそる」は、食欲・興味・好奇心など、人を何かへ引きつける気持ちとの相性がよい言葉です。

「かきたてる」と「あおる」の違い

「かきたてる」と「あおる」は、どちらも感情や勢いを強くする意味で使われます。

特に、

  • 不安をかきたてる
  • 不安をあおる

はよく似ています。

ただし、「あおる」には、相手の感情を意図的に刺激して、さらに強くするようなニュアンスが出ることがあります。

たとえば、

「必要以上に不安をあおるような情報は控えた方がよい」

という場合は、不安を意図的、あるいは過度に大きくしている印象があります。

一方、

「暗い音楽が不安をかきたてる」

なら、必ずしも誰かが意図的に不安にさせているとは限りません。

また、

「想像力をかきたてる物語」

は自然ですが、「想像力をあおる物語」とは普通あまり言いません。

「あおる」は、特に不安・恐怖・競争心・対立などを強める場面で使われやすい言葉です。

「かきたてる」と「たきつける」の違い

「たきつける」も、「かきたてる」とどこか似た印象を持つ言葉です。

漢字では「焚き付ける」と書き、もともとは薪などに火をつけて燃えるようにすることを表します。

そこから、人について「そそのかして何かをするように仕向ける」という意味でも使われるようになりました。

たとえば、

「彼をたきつけて上司に抗議させた」

という場合は、誰かが彼をその気にさせ、実際の行動へ向かわせたという意味です。

一方、

「彼の闘志をかきたてた」

なら、中心にあるのは「闘志という感情を強くした」ことです。

言葉 中心となるもの イメージ
かきたてる 感情・興味・欲求 心の中の気持ちを強くする
たきつける 人・行動 人をその気にさせて行動へ向かわせる

「子どもの好奇心をかきたてる」は自然ですが、「子どもの好奇心をたきつける」とすると、少し不自然に感じられます。

反対に、「仲間をたきつけて抗議させる」のように、誰かをそそのかして行動させる場合は「たきつける」がぴったりです。

「火」のイメージでは意外と近い

面白いのは、「かきたてる」と「たきつける」の両方に、火の勢いを連想させる部分があることです。

弱くなった火をかき立てれば、再び勢いが増します。

燃料などを焚き付ければ、火がついて燃え始めます。

そこから人の心や行動へ意味が広がり、現在では、

  • かきたてる……感情などに勢いをつける
  • たきつける……人をその気にさせて行動へ向かわせる

という違いが見えてきます。

「かきたてる」についてよくある質問

Q.「かきたてる」を簡単に言うとどんな意味?

A.気持ちや感情などを刺激して、さらに強くするという意味です。

「好奇心をかきたてる」「不安をかきたてる」のように使います。

Q.「かきたてる」の漢字は?

A.「掻き立てる」と書きます。

ただし「掻」は常用漢字ではないため、「かき立てる」や「かきたてる」と書くこともあります。

Q.「かきたてる」は良い意味ですか?

A.良い意味にも悪い意味にも使われます。

「好奇心をかきたてる」なら前向きですが、「不安をかきたてる」ならマイナスの意味になります。

「かきたてる」自体に善悪があるのではなく、何を強くするかによって印象が変わります。

Q.「かきたてる」の簡単な例文は?

たとえば、次のような例文があります。

  • この本は想像力をかきたてる。
  • その謎が好奇心をかきたてた。
  • 香りが食欲をかきたてる。
  • 噂が不安をかきたてた。

Q.「かきたてる」と「たきつける」は同じ意味?

A.似ていますが、意味の中心が違います。

「かきたてる」は感情や興味などを刺激して強くすること、「たきつける」は人をその気にさせて行動するよう仕向けることを表します。

まとめ|「かきたてる」は気持ちを刺激して強くする言葉

「かきたてる(掻き立てる)」は、現在では主に人の感情・興味・欲求などを刺激して強くするという意味で使われます。

  • 漢字では「掻き立てる」と書く
  • 「掻」は常用漢字ではないため、「かき立てる」「かきたてる」とも書かれる
  • もともとは、火や灯心などを掻いて勢いを強める意味などを持つ
  • 想像力・好奇心・意欲など、前向きな気持ちにも使える
  • 不安・恐怖・嫉妬など、マイナスの感情にも使える
  • 「そそる」「あおる」「たきつける」などの類語とは少しずつニュアンスが違う

「かきたてる」という言葉を考えるときは、心の中にある小さな火に刺激を加えて、その勢いを強くする様子を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。

好奇心をかきたてることもあれば、不安をかきたてることもある。

同じ「かきたてる」でも、何を強くするのかによって、言葉の印象は大きく変わるということですね。

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