テレビの特番が中止になったり、楽しみにしていた映画が公開されなくなったりしたときに使われる「お蔵入り」という言葉。 なんとなく「ボツになった」という意味で使っていますが、なぜ「蔵」という言葉が使われるのか知っていますか?
結論からお伝えします。
「お蔵入り」とは、計画されていたことが中止になり、日の目を見ないまま葬られること。 元々は江戸時代の芝居小屋(歌舞伎)などで使われていた業界用語でした。

この記事では、「お蔵入り」の面白い語源から、ビジネスや日常でそのまま使える例文まで、分かりやすく紹介します。
🧐 「お蔵入り」の意外すぎる語源
「お蔵入り」には、実は2つの興味深い由来があります。
1. 芝居小屋の「蔵」から
江戸時代、人気がなくて途中で打ち切りになった演目の小道具や衣装は、劇場の「蔵」にしまわれました。このことから、上演中止を「お蔵入り」と呼ぶようになったという説です。
2. 言葉遊び「千秋楽(らく)」の逆転
江戸時代には言葉を逆さまにする遊び(逆さ言葉)が流行していました。
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「千秋楽(せんしゅうらく)」→ 終わりを意味する「らく」をひっくり返して「くら」
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ここから、興行が終わることを「おくら(お蔵)」と呼ぶようになったという説もあります。
📝 そのまま使える「お蔵入り」の例文
どんなシチュエーションで使うのが適切か、カテゴリー別に整理しました。
① ビジネス・プロジェクトで
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「予算不足により、新商品の開発プロジェクトはお蔵入りとなった。」
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「せっかく作った企画書だが、クライアントの倒産でお蔵入りになってしまった。」
② メディア・芸能界で
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「出演者の不祥事により、撮影済みだった映画がお蔵入りになる可能性がある。」
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「あの幻のデビュー曲は、20年間お蔵入りになっていた秘蔵音源だ。」
③ 日常生活・趣味で
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「気合を入れて書き始めた小説だが、結末が思いつかずお蔵入りにした。」
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「昔の恥ずかしい写真は、すべてお蔵入り(封印)することに決めた。」
🔄 似た意味の言葉(類語)との違い
「ボツ」や「頓挫」など、似た言葉とのニュアンスの違いを確認しましょう。
| 言葉 | ニュアンスの違い |
| お蔵入り | 準備はできていたのに、日の目を見ずに眠る感じ。 |
| ボツ | 採用されず、捨てられる感じ。 |
| 頓挫(とんざ) | 勢いよく進んでいた計画が、途中で行き詰まる感じ。 |
| 企画倒れ | 計画しただけで、実行に移されずに終わる感じ。 |
✅ まとめ
「お蔵入り」は、ただの「中止」よりも、「せっかく準備したのに残念だ」というニュアンスが強く含まれる言葉です。
語源を知ると、芝居小屋の蔵にひっそりとしまわれた衣装や小道具の哀愁が感じられますね。皆さんの周りに「お蔵入り」しそうな大切なアイデアがあったら、ぜひ別の形で日の目を見せてあげてくださいね。
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