「えもいわれぬ」とは、日本語の表現で、「得も言われぬ」と漢字で書かれます。
このフレーズの意味は、「言葉にできないほど」という感覚を表します。具体的には、「言葉では表すことが難しい」や「何とも言えない」という状況を指します。
それでは、この「えもいわれぬ」を具体的なシチュエーションでどのように使うか、簡潔な例文と共にご紹介していきましょう。
「えもいわれぬ」を生かした感動的な短文例
・この地域名物の白トリュフを初めて味わった時、その高級感と共に、香り高い際立った美味しさが「えもいわれぬ」ものだった。
・生まれて初めてオーロラを目にした瞬間、天空を覆う幻想的な光景は、「えもいわれぬ」美しさに感動させられた。
・アコースティックな音色が心地よいアンサンブルで、感動的な歌声が「えもいわれぬ」カタルシスをもたらした。
・午後の日差しが、漆喰の壁に奇跡的な模様を描き出した。長年の自家焙煎により変わったこの「えもいわれぬ」色合いは見事だ。
・山桜の樹皮で染めた布は、「えもいわれぬ」色合いを放つ、まるで春が息吹を感じさせる。
・そのシンガーソングライターは、「えもいわれぬ」郷愁を奏でると評され、彼女のコンサートは絶対に見逃せない。
・深海に潜むシーラカンスの姿に、「えもいわれぬ」感動を覚え、その神秘性を卒業作品に選んだ。
・読経の際、理解できない言葉でもその響きには「えもいわれぬ」感動があり、人々の魂に深く訴えかける力がある。
・紅葉するモミジの木々が連なる景色を前にした旅館の部屋からは、「えもいわれぬ」美しさが広がっていた。
・店頭で目にした黄色く熟した南高梅は、「えもいわれぬ」芳香を放ち、その甘い香りに心が癒された。
「えもいわれぬ」と類似する表現
本節では、「えもいわれぬ」に近い感覚を伝える他の表現について解説します。
最初に「筆舌に尽くし難い(ひつぜつにつくしがたい)」という表現です。これは、「えもいわれぬ」と同様に「言葉に表すのが難しい」意味ですが、こちらは口頭だけでなく、書かれた文字にも使われる表現です。つまり、文章にしてもその感じを完全に伝えることが難しいというニュアンスが含まれています。
他にも以下のような表現があります:
- 「ふさわしい言葉が見つからない」
- 「言葉では言い尽くせない」
- 「言葉にできない」
さらに:
- 「言い難い」
- 「何とも言えない」
これらの言葉も、感情や状況を言葉にすることの難しさを表現しており、「えもいわれぬ」と同じく、非常に深い感動や複雑な感情を表すのに用いられます。
まとめ
ここまで、「えもいわれぬ」の用法とその例文についてご紹介しました。参考にしていただければ幸いです。
「えもいわれぬ」という表現は、日常生活で頻繁に使われる言葉ではありませんが、その稀少性が、感動や特別な瞬間を際立たせるのに特に適しています。日常では見過ごされがちなこの表現を、大きな感情を表す際に使ってみると、言葉に重みが加わり、聞き手に深い印象を与えることができるでしょう。