「傍若無人」（ぼうじゃくぶじん）の使い方を例文を交えてサラッと解説

四字熟語の「傍若無人」は、「ぼうじゃくぶじん」と読まれ、自分勝手な行動を表す言葉です。

この言葉は、自分の行動が他人に迷惑をかけていても、周りの人々を顧みずに自由奔放に振る舞う様子を指します。

「傍若無人」がどのような文脈で使われるか、具体的な短文を通じて明らかにしていきます。特に、シンプルで理解しやすい短文を用いて、この成語の用法を紹介していきます。

「傍若無人」の具体例を簡単な短文で解説

・居酒屋での会話が聞こえないほどの大声は、傍若無人と言えるでしょう。もう少し声を抑えてほしい。

・映画館での上映中に携帯で話す行為は、まさに傍若無人です。

・アパートの上階で夜中に音楽を大音量で流す住人は、傍若無人な行動をとっていると言えます。

・市長であっても、職員に対して書類を投げつけるのは傍若無人な振る舞いであり、許されるものではありません。

・彼女の人気の一因に、その傍若無人な態度があるかもしれません。

・お笑い番組で見せる傍若無人な態度は、笑いを越えて驚きを感じさせることもあります。

・国際社会では、自己中心的で傍若無人な行動に対して批判の目が向けられています。

・ハロウィンの「お菓子をくれなければいたずらする」という習慣も、実は傍若無人な行動です。

・尊敬するスターミュージシャンも、傍若無人で気難しい面がある。

・若い頃は傍若無人に振る舞っていたが、家庭を持ってからは優しい父親に変わった。

・自転車に対するあおり運転の罰則が強化されることで、傍若無人な運転者が減ることを期待します。

「傍若無人」という四字熟語の起源は、中国の古典「史記」の中にある「刺客列伝」に由来します。具体的には、「荊軻（けいか）」という章から来ています。

この章には「傍（かたわら）に人無きが若し（ごとし）」という表現があり、「近くに人がいないかのよう」という意味です。

これは、刺客である荊軻が、普段は非常に真面目な人物であったにも関わらず、酒を飲むと全く異なる人物に変わり、まるで周りに誰もいないかのように振る舞う様子を表しています。彼は酔うと泣いたり、歌ったりして周囲に迷惑をかける酒乱でした。

このような荊軻の振る舞いが、「傍若無人」の語源となり、自分勝手に振る舞うことを意味するようになりました。

「傍若無人」に類似する表現として「眼中無人し（がんちゅうひとなし）」があります。この表現も、「傍若無人」と全く同じ意味で使用され、周囲を顧みず自分の行動をとる様子を表します。

さらに、似た意味を持つ言葉には「放辟邪侈（ほうへきじゃし）」と「厚顔無恥（こうがんむち）」があります。「放辟邪侈」は他人を顧みず自己中心的に行動することを指し、「厚顔無恥」は図々しく恥知らずな振る舞いを指します。

この記事では、「傍若無人」という四字熟語の意味、使用例、および語源について詳しく解説しました。

「傍若無人」は、他人の存在を無視し、自分勝手に振る舞うことを意味する言葉であり、元々は中国の古典「史記」にその起源を持ちます。この言葉は、人々が周りを顧みずに自由奔放に振る舞うさまを表現するのに適しています。

また、同じ意味を持つ表現として「眼中無人し（がんちゅうひとなし）」があり、似た意味の他の表現には「放辟邪侈（ほうへきじゃし）」と「厚顔無恥（こうがんむち）」が含まれます。これらの表現は、自己中心的で周囲に対する配慮が欠ける行動を指摘する際に有用です。

この記事を通じて、「傍若無人」という表現がどのような文脈で使用されるかを理解し、適切な使い方を学ぶことができます。