「たかをくくる」をご紹介します。
この表現は漢字で「高を括る」と書きます。
意味としては、「事の成り行きをあまり重要でないと見積もる」ということです。これは「大したことはないだろう」と軽んじる意味合いを含みます。
最後の「まとめ」で「たかをくくる」の「たか」についての由来をサラッと説明していますので最後まで読んでくださいね。
それでは、「たかをくくる」はどのような状況で適切に使われるのか?このフレーズの使用例を簡単な短文でわかりやすく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「たかをくくる」を使った簡単な例文
- 「この試合は楽勝だろう」とたかをくくっていたが、完敗を経験し、今後は決して油断せずに臨むことを誓った。
- 地元では神童とされた少年が、奨励会でもたかをくくられていたが、その実力は予想を遥かに超えていた。
- 数学が得意だと自負していたため、高得点を確実視していたが、予想外の難問に直面し、思い通りにはいかなかった。
- 相手がレスリング初心者と聞いてたかをくくっていたが、実際に練習してみるとその実力には驚かされた。
- 中学生の我々が小学生チャンピオンとの練習試合で負けるわけがないとたかをくくっていたが、彼らの意外な強さにより試合は引き分けに終わった。
- あなたがたかをくくっているのが見え見えだが、それが間違いであることを知るべきだ。ライバル企業を侮ると、後悔することになる。
- 「たかをくくるな」というのは、物事を成し遂げる際の重要な戒めである。相手を軽視する予断を持つべきではない。
- かつての日本企業の経営層の中には、株主からの変革要求に対して、実際には行動を起こさなくても企業が生き残るとたかをくくる雰囲気があったかもしれない。
- 周りに感染者が見当たらないからといって、「感染症は大したことがない」とたかをくくる人が多いらしい。
- 記念写真を3枚撮ったが、全員が目を開けているショットはなかった。次回からは3枚撮れば大丈夫だとたかをくくるのをやめよう。
「たかをくくる」の類義語
「たかをくくる」と類似した意味を持つ言葉を次に紹介します。
まず、「侮る」です。この言葉は「見くびる」と共通の意味を持ちつつ、「馬鹿にする」や「見下す」というニュアンスも含みます。
次に、「軽んじる」。これは「軽く見る」ことを指すと同時に、「大切に思わない」という感情も表します。
その他にも類似の表現がいくつかあります。
- 「軽視する」
- 「過小評価する」
さらに、行動や態度に関連する言葉としては、
- 「なめてかかる」
- 「甘く見る」
- 「楽観視する」
などが挙げられます。これらはすべて、何らかの事象や人物を適切に評価しない様子を描写するのに用いられます。
まとめ: 「たかをくくる」のその由来
ここまで「たかをくくる」という表現について、様々な例文を通じてご紹介しました。これらを参考にして、日常会話や文章での適切な使用を心がけてください。
余談ですが、「たかをくくる」という言葉の背景には興味深い歴史があります。この言葉は、戦国時代における米の生産量を表す「石高(こくだか)」に由来しています。当時の武将たちは、敵対する勢力の戦力を「石高」で評価していました。そのため、相手の実力を過小評価することを「たかをくくる」と表現するようになったのです。
この由来を知ることで、「たかをくくる」という表現がさらに深く理解できるかもしれません。