「よもや」という表現は、日常の会話でたまに耳にすることがあります。
この言葉には二つの異なる意味が存在します。
一つ目は、否定的な文脈で使用され、「万が一にも」「絶対に」というニュアンスを持ちます。
二つ目の意味は、推測を表す際に使われ、「確実に」「恐らく」といった意味合いになります。
さて、この便利な「よもや」をどのようなシチュエーションでどう使うか、具体的な例文を通じて学んでいきましょう。
「よもや」の例文を簡単な短文で
「万が一」の場合
・これほど優秀な選手が集まり、何度も厳しい練習を繰り返したので、よもや負けることはあるまい。
・あっけなく4連敗したのは解せません。よもや、そんなことはないだろうけど、最初の2戦で力の差を見せつけられたために、監督の戦意が喪失してしまったのではないかという人もいる。
・彼女の馬鹿げた冗談には笑ったが、よもや彼女が言ったことを本気で信じている人はいないだろう。
・日本最大級のネットショッピングサイト「楽天市場」を運営する会社がありますが、よもやそれを知らない読者はいないだろう。
・これは小学校1年生レベルの漢字だ。よもや読めない大人がいるわけがないだろう。皆さんはどう思いますか?
「きっと」の場合
・これほど優秀な選手が集まり、熱心に練習を重ねたチームだから、よもや優勝しかないだろう。
・4連敗は残念ながら起こったが、監督はきっと一生懸命に勝ちにいったのだろう。ただし、その戦意が喪失したと見る声もある。
・彼女のとんでもない冗談に皆が笑ったが、彼女の言葉をよもや誰もが冗談だと理解しているだろう。
・「楽天市場」は広く知られているため、よもやそれを知らない読者はいないだろう。
・これは小学校1年生レベルの漢字である。よもやこの漢字ぐらいは誰でも読めるだろう。皆さんの意見はどうですか?
「よもや」の類義語
「よもや」と類似する言葉を紹介しましょう。
否定的な意味で使用される場合
- 万が一にも
- いくらなんでも
- まさか
- さすがに
肯定的な推測を表す場合
- きっと
- たぶん
- おそらく
- 大方
- 大抵
- 間違いなく
- 確実に
まとめ
これで「よもや」を用いた例文の紹介は終わりです。参考になれば幸いです。
「よもや」は二つの大きく異なる意味を持つ表現です。一つ目は「それは絶対にありえない」という意味で使われ、もう一つは「間違いなく○○だろう」と肯定的に使われます。この対照的な用法に注意しながら使用しましょう。