「目に余る」（めにあまる）の2つの意味を例文を交えてサラッと解説

「目に余る」という表現について

この表現は、「我慢できないほどのひどさ」や「一度に見渡せないほどの多さ」を意味します。非常に強い感情や状況を強調して表現するときに用いられる便利な慣用句です。

さて、具体的に「目に余る」をどのような状況で使うのが適切なのか、実際の例文を通じて見ていきましょう。

「目に余る」を用いた短文例文集

・新たに引っ越してきた隣人のゴミの出し方はルールを全く守っておらず、目に余る。何度注意しても改善の兆しは見えず、非常に困っている。

・隣の家の住人が廃品を収集するのが趣味のようだが、最近は生ゴミまで持ち帰り始め、その悪臭が目に余る。この迷惑行為は許容の限界を超えている。

・県議会議員の謝罪会見では、謝罪よりも言い訳が多く、目に余る自己保護の姿勢が目立つ。こんな会見は開かない方がましだった。

・この地区では不法投棄が急増しており、監視員を置いても堂々とゴミを捨てる行為が横行しており、目に余る。これほど露骨な迷惑行為は見過ごせない。

・普段は穏やかなレストランだが、今日の泥酔客の騒動は目に余る。早急に落ち着かせるよう店員に依頼した。

・最近の芸能人へのSNS攻撃が非常にひどく、目に余る。攻撃者には直接の被害もないのに、なぜそこまでして炎上させるのか理解に苦しむ。

・格闘技団体では、不適切な発言などの行為には罰金やペナルティを科すことにし、目に余る行動には厳しい措置を取ることとした。状況によっては試合が中止される可能性もある。

・ロックダウン中のイギリスで規則違反が激増し、規制を無視する人々のために警察が手を焼いている。これもまた、目に余る状態だと言える。

・退職するにあたり、多くの同僚から寄せ書きをもらった。開いてみると、目に余るほど多数の寄稿に圧倒された。感謝の気持ちが溢れる。

・メジャーデビュー後の初誕生日に、想像を超えるほど多くのプレゼントが届き、目に余るほどの感動で胸がいっぱいになった。

「目に余る」と同じような意味を持つ表現は、様々な場面で使われます。ここでは、「目に余る」の代わりに使える類義語をいくつか紹介します。

「見るに堪えない」は、「見続けることに耐えられない」という意味で、「目に余る」と同様に、耐えがたい状況を表します。

「目も当てられない」も、「目に余る」とほぼ同じ意味を持ちます。文字通り、目をそむけたくなるほどの状態を指します。

「常軌を逸する」は、通常の範囲や常識を逸脱した行動や状態を指し、非常にひどい状況を示す表現です。

「甚だしい」は、程度が非常に高いことを指し、「目に余る」状態と重なる場合があります。

「尋常ではない」は、普通や一般的でない状況や行動を指します。異常なほどに悪い状況を示す時に使います。

「道に背いた行為」とは、道徳や常識から大きく外れた行為を指します。この表現も「目に余る」状態に適用できる場合があります。

「度を越す」は、許容範囲を超える行動を意味し、「目に余る」の状態に非常に近いです。

「無茶苦茶」は、無秩序であるか、あまりにも理不尽である状態を指します。これも「目に余る」と同じ文脈で用いられることがあります。

これらの表現を適切な文脈で使用することで、同じ状況を異なる言葉で表現することが可能です。

これで「目に余る」を使用した例文の紹介とその類義語についての説明が終わります。これらを参考にしていただければ幸いです。

「目に余る」という表現には、主に2つの意味があります。一つは耐えがたいほど悪い状況を示す意味で、もう一つは多数あるいは過剰であるという意味です。使用する際は、これらの意味が誤解されないよう注意してください。

どちらの意味も強い感情や状況を表現する際に非常に有効ですが、文脈によって意味が大きく変わることがあるため、その使い分けには慎重になる必要があります。